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救急災害医療センター 副センター長野村悠

川崎市立多摩病院は、基本方針に掲げられているように『24時間、365日、救急・災害時医療を提供する』ことが求められており、神奈川県の災害拠点病院として指定を受け、災害派遣医療チームDMAT(Disaster Medical Assistance Team)を有しています。

災害医療とは、地震や水害などの自然災害だけでなく事件事故など人為的な災害も含め、何らかの災害により多数の傷病者が同時に発生し、これに応じるのに必要な医療資源が不足する状態で行う医療を指します。
需要が供給を上回る状態であり、時間・人材・資機材が限られた状況下において様々な外傷や病気への緊急対応が求められます。

このように医療の需要と供給が崩れてしまった場合、傷病者の来院順に診療を行っていると、緊急性の高い方への対応が後になり、助かるべき命が助けられない事態が発生しかねません。そこで災害時には、限られた人的物的資源のなかで最大多数の傷病者に最善を尽くすことを目的に、傷病者の緊急度と重症度を判定して治療優先順位を決めて対応していく方針を取ることになり、これを「トリアージ」と呼んでいます。

災害医療拠点病院は「災害時における初期救急医療体制の充実強化を図るための医療機関」であり、地域の医療機関を支援する機能を有する病院で、重症・重篤な傷病者を受入れるなど、災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う病院として位置づけられています。

当院の災害医療の特長

災害拠点病院である当院は地上6階、地下2階の免震構造で屋上にはヘリポートが設置されています。
電力供給は複数の電源による多重化を行いすべて系統連携して相互補完可能としています。給水は上水・雑用受水槽とも約1週間分の備蓄が可能であり、災害備蓄庫には簡易ベッド等災害用備品や資機材、及び備蓄食料・飲料水等を3日分備蓄しています。
通信手段には川崎市防災行政無線・衛星電話3台・神奈川県防災行政通信網用機器(FAX)を整備しています。

毎年10月には病院長以下各部署の職員が多数参加する実践的な「災害訓練」を行い「大規模地震」や「多摩川氾濫による水害」などテーマを挙げて取り組んでいます。
また、各部署で実施される「セクション別防災訓練」、多摩消防署との「合同消防訓練」を実施しています。川崎市消防局からの要請により屋上ヘリポートを使用した「夜間ヘリコプター離発着訓練」の他、川崎市による「災害時病院連携訓練」、九都県市主催「合同防災訓練」、政府主催「大規模地震時医療活動訓練」など院外訓練にも参加しています。

患者さんおよび医療従事者へのメッセージ

首都直下地震や南海トラフ地震、多摩川氾濫など起きて欲しくはないけれども起きることを想定しておかなければならない災害が存在します。事件事故による多数傷病者事案も残念ながら無くなることはありません。

多摩病院では来てほしくないけど来る災害に備え、「災害対策マニュアル」「水害対策マニュアル」「事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)」を作成し、毎年開催している災害訓練などを通じて職員の意識向上を図っています。

医療の需要と供給が崩れてしまうような災害が起きてしまった場合、多摩病院に来られた軽症者への対応が後回しになったり救護所など他の医療機関へお任せする場合も生じますが、最大多数の傷病者に最善を尽くすための方針であることをご理解ください。

災害はいつどのような形で起こるかわかりません。ゆえに備えが大事であると言われます。未知の災害に対して完璧な備えをすることは難しいですが、多摩病院ではできる準備を進めてまいります。
市民のみなさまもできる範囲の備えをして頂き、お互いの力でこの地域における被害の低減が進められますことを切望いたします。

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